ファラデー

Michael Faraday

( 1791 - 1867 )

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1. 背景

エルステッド、アンペール、ビオ、サバールらと時を同じくして、ファラデーも電磁気学研究に着手しました。 1821年ごろ、ファラデーは導線に電気を流すと導線が棒磁石の周りを回転するという装置を作りました。 これがファラデーのモーターと呼ばれ、電動機の原型になります。


2. 発見

電磁誘導の発見

電流から磁気が生まれるように、磁気から電流が生じるのではないかとファラデーは考えました。 1831年ファラデーはコイルの中に棒磁石を出入りさせると電流が生じることを発見しました。

場の概念

太陽の周りを惑星が回っているとき、太陽と惑星はお互いに触れずして引っ張り合っています。 2本の磁石を近づけたときもそうです。 これらは当時、距離を隔てていても直接的に力が働く「遠隔作用」のイメージで考えられていました。

しかしファラデーは電流の近くで方位磁針の針が振れるのを見て次のようなイメージを描きます。 電流の周りの何もないように見える空間に、方位磁針に影響を及ぼす何かが作り出されているのではないかと。 電流や磁石はその何かから力を受けて動くのではないかと。

しかし当時としては、物質がない空間に何かがあるというのは斬新な考え方でした。 空間から力を受けるという考え方はすぐに受け入れられるものではありませんでした。
今でこそ、電場、磁場、重力場などの言葉は日常的に使われていおり、 真空でも電磁波が飛び交っているのは誰もが認識しています。

電気力線、磁力線

ファラデーはこの「場」を視覚的に理解しやすいよう、電気力線や磁力線という表現方法を考えました。 物質の中や真空中にあたかも仮想的な線があるように考えることで場の特徴が見えてきます。

線の密度は場の強さを表します。 電荷に近いところでは線が密集しているのが分かると思います。 そういうルールで線を引いているのに電荷のないところで電気力線が消えたり湧き出したりすることがないのは面白いところです。 上の図で電気力線が湧き出したり消えたりしているのは電荷の場所だけです。


 


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