コペルニクス

Nicolaus Copernicus

( 1473 - 1543 )

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1. 背景

コロンブスがアメリカ大陸を発見した少し後、大航海時代に入った16世紀前半ごろの話です。 当時海の上で位置と方角を知るために羅針盤(方位磁石)や星図が使われるようになり、天文観測の必要性が高まってきました。

またローマ・カトリック教会は正確な復活祭の日程を決めるために暦を重視していました。 当時使用されていたユリウス暦は紀元前45年に制定されたもので1年を365.25日として計算していましたが、 この頃までに春分の日に10日程度のずれが生じており、復活祭の日付を狂わせる原因になっていました。 これを解決するため星や太陽の動きをより正確に計算する方法が必要でした。


2. 発見

コペルニクスは16世紀から17世紀に起こった科学革命の中心人物(コペルニクス、ガリレイ、ケプラー、ニュートン)の一人で、地動説の創始者として知られています。

地球を中心に円を描いて動く天体の動きは、当時知られていた天動説でもある程度計算できていました。 しかし惑星は円を描いて動いているわけではなく複雑な動きをしているためその位置を予測するのは困難でした。 そこでコペルニクスは地球も惑星も太陽を中心に回っていると考え、惑星の複雑な動きを地球の公転による見かけの現象として説明したのです。

歴史を振り返ると地動説というアイデアは紀元前からありました。 しかし、しっかりとした観測データや数学的な裏付けを行い、地動説に基づいて惑星の運動について合理的に説明したのはコペルニクスが初めてです。


 


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